抜歯外来について

近石病院歯科・口腔外科では親知らずの抜歯や全身疾患をお持ちの方の抜歯を行う、専門外来を始めました。

  • 対象者

    • 歯科矯正中で早めに親知らずを抜いた方がいいと言われた方
    • かかりつけ歯科医院で抜歯が必要だが、全身疾患や高血栓薬などの服用のために治療を受けられず、そのままにしている方
  • 日時

    予約受付 平日8:30〜17:30
    土曜8:30〜12:30
    電話番号 058‐213‐0321
    FAX番号 058-216-3608

    ※初診当日に抜歯ができない場合がございます。また一般の歯科治療については対応しておりません。

受診時に必要なもの

  • 紹介状(診療情報提供書:かかりつけ歯科や医科医院からのお手紙)

    当院を初めて受診する際は、かかりつけ医院からのお手紙(診療情報提供書)をご持参ください。

  • お薬手帳 保険証

    普段、お薬を内服されている方はご持参ください。

  • 採血結果

    1ヶ月以内に他院やかかりつけ医などで血液検査を行い、検査結果を受け取られた方は、その検査結果用紙をお持ちください。

  • 抜歯後のトラブルが怖い方へ

    • 出血リスクのある方や、複数本同時の抜歯をする方
    • ご家族様、施設スタッフ、訪問歯科診療にあたられているスタッフ様

    当院では、「抜歯入院」の受け入れ態勢が整っております。ご検討ください。

    抜歯入院

親知らずの抜歯

親知らずとは

親知らずは、前から数えて8番目に位置する永久歯です。第3大臼歯とも呼びます。10歳頃から形成が始まり、20歳頃に上下左右の合計4本が生えてきます。しかし、「まったく生えてこない」「途中から生えなくなった」など人によって状況はさまざまです。
現代人の顎は昔に比べると小さくなり、正常に親知らずが生える可能性は低い傾向にあります。まっすぐ生えなかったり、横に生えたりすると、腫れや痛み、口臭、咬合不良などを引き起こしてしまうのです。特に炎症が起こっている場合は、早めに歯科医師に相談するようにしましょう。

どんな歯を抜くのか

  • 1、痛みや腫れがある(智歯周囲炎)

    頬が腫れたり、ズキズキと激しい痛みを覚えたり、口が開きにくくなったりした場合、智歯周囲炎の疑いがあります。智歯周囲炎とは、親知らずの周囲に汚れが蓄積し、細菌が繁殖することで炎症が起こっている状態です。放置していても自然に治癒することはありません。重症化すると、頭痛、発熱を引き起こすケースも考えられます。当院では、歯科用CTを用いて歯周組織の状態を3次元的に把握したうえで、智歯周囲炎かどうかを判断します。少しでも痛みや腫れがあれば迅速にご相談ください。

  • 2、歯並びに悪影響がある

    親知らずは、斜めや横向きに生えてくると他の歯を圧迫するケースがたびたび見受けられます。その状態は智歯周囲炎のリスクを高めるほか、歯並びに悪影響を及ぼすこともあるのです。つまり親知らずの抜歯は、不正咬合のリスクを最小限に抑える効果も期待できます。親知らずが、どれぐらい歯並びに影響するかは患者様一人ひとりのお口の状態によって異なります。ただ矯正治療を行う場合、矯正前に親知らずを抜歯することがほとんどです。

  • 3、隣の歯に虫歯菌が侵食している

    私たちの歯はそれぞれが重要な役割を持っています。なかでも親知らずの手前にある「第二大臼歯」は、咬み合わせを考えるうえでも欠かせない存在です。しかし、親知らずの磨き残しが多いと、細菌が繁殖し、第二大臼歯を含めて虫歯になることがあります。放置すると歯を失う可能性も高まるため、速やかに親知らずの抜歯を行い、虫歯治療に移行する必要があります。

抜歯外来の受診の流れ

  1. Step01受付(入院棟1階)血圧測定

    現在、お困りの症状、通院中のご病気や内服薬について、分かる範囲でご記入いただきます。

  2. Step02口腔内診察

    問診票を記入していただいた上で、診察を行い、必要な検査を決定いたします。

  3. Step03病状に応じた検査

    病状に応じた画像検査や血液検査などを行います。

    CT検査や血液検査はお待たせする時間が長くなることがあり、再診での結果説明になることもあります。

  4. Step04治療方針の決定

    各種検査に基づき、治療方針の説明日程調整を行います。
    外来抜歯が困難な場合は、入院して治療する場合もございます。
    ⇒抜歯入院について

  5. Step05抜歯手術

    歯科外来にて手術を行います。

    手術翌日に止血確認等で受診をお願いすることがあります。

お問合せ、ご相談は
近石病院歯科・口腔外科まで。
(直通:058-213-0321)

抜歯後の注意点

  • 運動

    基本的に抜歯後数日間は、運動を控えるようにしましょう。激しい運動は血液の循環を促してしまいます。結果的に、血が止まりにくくなったり、再度出血したりするリスクが高まってしまうのです。術後数日経過し、完全に出血が治まったら運動をしても問題ありませんが、少しでも違和感を覚えたら無理をしないようにしましょう。

  • 飲酒

    抜歯後に飲酒をしてはいけない理由は主に二つあります。一つはお酒を飲むと体温が上がり、出血しやすくなるからです。二つ目は、親知らずの抜歯後に処方する痛み止めや抗生物質との兼ね合いです。病院や歯科医院で処方するお薬はアルコールと摂取すると、深刻な副作用が出る可能性があります。必ず処方された薬を完全に飲みきってから、飲酒をするようにしましょう。

  • 長風呂

    お風呂に長く入っていると、体温が上がり、血の巡りが良くなります。つまり運動や飲酒と同様、抜歯した箇所からの出血が起こりやすくなるのです。術後2~3日はできればお風呂に浸かるのは避けましょう。もしお風呂に入る場合も、ぬるめの温度かつ短時間を心がけてください。しばらくはシャワーで済ませるのも良いかもしれません。

  • 喫煙

    抜歯後の喫煙は控えるようにしましょう。タバコに含まれるニコチンは歯茎の毛細血管を収縮させる作用があります。結果的に血の巡りが滞り、抜歯後の傷口の治りも悪くなります。他にも喫煙は虫歯や歯周病の進行を促し、歯科治療の妨げになることがほとんどです。お口の健康を守るためにも、ぜひ禁煙をおすすめします。

よくあるご質問

Q

初回の診察で抜歯はしますか?

A

全身状態、予約状況により、初診当日の抜歯が難しい場合があります。

Q

抜歯前は食事をしてきて大丈夫ですか?

A

食事は、早めに普通に食べてきてください(少ないと術後食べられませんのでお腹がすきます。多すぎると術中、口の中の奥に触れたりしたときに嘔吐の危険性があります)。

Q

抜歯の日に車を運転して来院して大丈夫ですか?

A

大丈夫です。不安な場合は、付き添いの方に車で送り迎えしてもらうことをお勧めします。

Q

痛みはどれぐらい続きますか?

A

親知らずの「痛み」と「腫れ」のピークはそれぞれ異なります。痛みが一番強くなるのは、麻酔の効果が無くなる抜歯後3~5時間です。腫れに関しては数日後に強くなる傾向にあります。当院では患者様の状態に応じて適宜、痛み止めの薬や抗生物質を処方いたしますのでご安心ください。

Q

抜歯後は歯みがきしないほうがいいですか?

A

抜歯当日は歯磨きはせず、うがいのみにしてください。また、うがいを強く行いますと、出血の原因になりますので軽く行ってください。翌日からは歯磨きを行って構いませんが、抜歯部は傷がありますので1週間以上避けてください。

Q

抜歯後、何回ぐらい通院が必要ですか?

A

翌週に消毒や抜糸で通院いただき、経過良好であれば1回で終了となります。
疼痛などが続く場合は、再度受診していただくことがあります。